「AIで業務を効率化したい。でも、何から始めればいいか分からない」。業務改善のご相談で、最近いちばん増えている声です。多くの方が最初にやってしまうのが、話題のAIツールを触ってみて、結局使いこなせずに終わるパターン。順番が逆なのです。先に見るべきはツールではなく、あなた自身の業務です。
やることはシンプルで、「手作業でやっていること」を全部書き出す。これだけです。請求書の作成、入金の確認、案件の進捗管理、よくある質問への返信、SNSの文章づくり、議事録の整理——。書き出したら、それぞれに「月に何回やるか」「1回に何分かかるか」を添えます。時間はざっくりで構いません。
次に、その時間をお金に換算します。月間時間は「1回の時間×月の回数」、月間コストは「月間時間×自分の時給換算額」。自分の時給は、月の利益目標を働く時間で割れば目安が出ます。たとえば請求書まわりに月4時間かかっていて時給換算が2,000円なら、それだけで月8,000円。こうした業務が5つ、10つと積み重なって、月数万円分の時間が事務作業に消えていきます。
書き出した業務には、AIやシステムへの置き換えやすさで印を付けます。◎はすぐ置き換えられそうなもの、○は工夫すれば任せられるもの、そして△は人がやるべきもの。大切なのは、△が残るのは健全だということです。お客様と向き合う時間、サービスの品質を決める判断——そこはあなたにしかできない仕事で、AIに任せるべきではありません。何でもAI化を勧める話は、疑ってかかっていいと思います。
◎と○の月間時間を合計して12倍すると、年間の削減ポテンシャルが出ます。この数字があると、ツールにかけてよい予算も冷静に決められます。そしてもうひとつ、比べてほしいのが「人を雇う場合」です。事務スタッフを雇えば給与と社会保険料で月20〜30万円。一方、AIやシステムなら月数千円〜数万円で、定型作業の多くを任せられます。創業期・少人数期にどちらが合理的かは、数字が教えてくれます。
この棚卸しをそのまま書き込める「AI活用棚卸しシート」(A4・3ページ)を、下記からダウンロードいただけます。あわせて、ご自身のAI活用度をその場で確認できる「AI活用度診断」(約2分)もサイト内でご用意しています。書き上げたシートは、無料面談にぜひお持ちください。◎○の業務にどのツールをどの順番で当てるか、予算内での現実的な組み立てを一緒に考えます。
Column
業務改善2026.08.31
AI活用は「業務の棚卸し」から——効果を金額で見える化する方法
文・IPPO編集部




